先日、パリ郊外のクリニャンクールという街にある蚤の市に行ってきました。

世界最大規模という触れ込みに胸を高鳴らせて行ったのですが・・・。










地下鉄を降り、地上に上がるとすぐに露店が拡がっています。

これぞクリニャンクールの蚤の市と胸躍らせたのも束の間。

売られているのはド派手な民族衣装や格安の衣料品ばかり。

いわゆるガラクタや骨董品とよべるものをどこにもありません。

そうこうしていると、怪しげなお兄さんが群がり押し寄せ、某有名ブランドのサングラスや財布等を売りつけようとします。

「こ、これは蚤の市ではない!」と心の中で叫びつつ、人波に押され押されるがまま着いたところは・・・。















ヴェルネゾンと書いてあります。

後で知ったのですが、いわゆる「クリニャンクールの蚤の市」なるものは、この界隈で開催されている大小様々な蚤の市の総称とのこと。

ここはヴェルネゾン地区はその中でも古株で、およそ100年の歴史があるとか。

早速、門をくぐってみると・・・。











ひなたぼっこをしているおじいちゃんがいれば、そこはもう完全なる日本の下町です。

さらに、縦横無尽に錯綜する電線がパリにいながら「昭和レトロ」を感じさせます。

さらに進むと・・・。













これぞ蚤の市。

整然と商品が並んでいます。

興味をそそられましたのが、今では見かけないレトロな鳥籠。

釣った魚を一夜干しするのに最適です。

しかし、待てど暮らせど店主は現れません。

無人販売かとも思いましたが、値札も付いておらず、今回は縁がなかったということで店を後に・・・。








シャッターが降り、人もまばらな路地。

お店の店主が気持ちよさそうに日向ぼっこをしています。

お客様がお店を覗いてもお構いなし。日向ぼっこに夢中です。

実にゆるい時間が流れています。













どんどん進みます。

軒先にかかっているのは洗濯物でしょうか?

だとしたら完全に下町の路地裏です。

近づいてみると・・・。




















ハンカチでしょうか?

洗濯バサミひとつで固定されています。

厚紙のようなその張り感、如何ばかりの糊を使用したのでしょうか?

折りたたむの時のことを思うと胸が痛みます。

ところがどっこい、痛んでいたのは私の頭。

1900年代初期のデザイン画でした。










そうこうしているとお昼時に。

レストランを探していると、何やら歌声が聞こえてきます。

なんと生バンドの演奏が聴けるレストランを発見です。

メニューも比較的リーズナブル。






ビニール製の豪華なリボン装飾が目を引きます。

入ってみると客は1組のみ。

その客も早々に店を出てしまい、店内は私のみに。まさに貸し切り状態です。

入店時から食事中いたるまで四六時中女性ボーカリスト(60歳以上と思しきマダム)の熱い?視線を独占です。

生まれてこの方、ここまで女性の視線を独占したこともない小生、中々食べ物がのどを通りません。

一通り演奏が終わると、その女性が歩み寄ってきました。

私もニコニコ顔で女性を迎え、熱い握手を交わし、そのまま食事を再開しようとすると前方に未だ気配を感じます。

ふと眼を上げると、女性がこの世のものとは思えないほどの形相で此方を睨んでいるではないですか。

「あっ」とことの次第に気付き、急ぎ財布を取り出してマダムの顔を見上げたところ、先程のにこやかな顔に元どおり。

急ぎチップを払い、店を後に・・・。









その後も、








鍵屋。












キーホルダー屋。

1960年代のヴィンテージもの。程度がいいものは別として、何とほとんどが1ユーロ(110円)。









古看板屋。










軍事関連。





などなど魅力的なショップが目白押しです。

しかし、楽しい時間はあっという間に過ぎるものですね。

近隣地区でも様々な蚤の市が開催されているということですが、今日はこれまで。



そして、今回の戦利品はコレ。


















ヴィンテージキーホルダー「SINGER坊や」。

1ユーロと思って会計に行くと、何と数十ユーロ。

男の見栄が邪魔をして、そのまま購入することに・・・。

しかもこの「SINGER坊や」。どこかで聞いたことのあるネーミングと思ったら、何とアメリカのミシン屋さん。

折角ならフランスメーカーにすれば良かったと、2度目の後悔。


ほろ苦い蚤の市デビューとなりました